沖縄には初心者や子供と一緒に短時間で登れる山がたくさん!絶景ハイキングを満喫しよう
沖縄県ではシークワーサーやゴーヤチャンプルなどグルメにはじまり、シーサー、首里城など沖縄独特の文化を感じることができます。そんな沖縄をもっと満喫したいなら、沖縄の山に登るのがおすすめです。沖縄の山は標高がさほど高くないので、観光ついでにハイキングできる山もたくさんあります。しかし、毒のあるハブや虫、うるし系の植物などが多く生息しているため、素肌がでていると思わぬトラブルにあう可能性があります。暑いからといって軽装で登るのではなく、最低限の登山・ハイキングの装備をして訪れるようにしてください。
今回は初心者や子供連れのファミリーでも気軽に絶景ハイキングがたのしめる山として城山、野底岳、於茂登岳の3つの山をご紹介します。
伊江島 城山(ぐすくやま)

城山の基本情報
【山名】城山(標高:172.2m)
城山(ぐすくやま)は沖縄県国頭郡にある伊江島の中央に位置する標高172.2mの低山です。沖縄県民からは「伊江島タッチュー」の愛称で親しまれており、沖縄本島からよく見えることから島のシンボルとなっています。伊江島は沖縄本島の本部港からフェリーを利用すると30分程度でアクセスすることができる人口4300人程度の島です。フェリーを利用すれば気軽に日帰りハイキングをたのしめるスポットとして人気があります。
城山は約7千万年前にオフスクレープ現象というめずらしい現象によって形成されており、現時点でオフスクレープ現象によって形成された山は世界中をさがしても城山しか発見されていません。伊江島民からは「グスク」の名で親しまれ、聖地として信仰の対象とされており、山のふもとには島の守り神とされる「城山御獄(ウタキ)」があります。
城山の見どころ・おすすめポイント

伊江島は凹凸がない平べったい島であるため、城山の山頂からは周囲に広がる美しいエメラルドブルーの海はもちろん、伊江島の集落や沖縄本島、周辺の島々など、360度の絶景パノラマビューを望むことができます。城山の山頂にはその昔外敵から島を守ったとされる「力(ちから)タンナーパ(力玉那覇)」という大男が残したと伝わる大きな足跡があります。伊江島には約100万本のテッポウユリが咲き乱れる「リリーフィールド公園」や、たくさんの人が入れるほどの大きさから千人ガマとも呼ばれている「ニィヤティヤガマ」、めずらしい品種なども含めた約1,000種類以上のハイビスカスが栽培されている「伊江島ハイビスカス園」、「湧出(わじぃー)展望台」などの観光スポットがあります
城山おすすめの初心者ハイキングコース
城山は標高172mと低く、登山道も階段となっているため初心者や子ども連れのファミリーでも気軽に日帰りハイキングを行うことができます。港から歩いても1時間ほどで登頂可能なので、軽装で気軽に登ることができます。中腹にある「城山登山口」から291段の階段を登っていくと15分〜10分程度で登頂することができます。島の全周が22kmほどなので、ハイキングの後はレンタルサイクルなどで島を散策することもできます。
【登山口】
城山登山口
【アクセス】
電車・バスの場合:『伊江港』から徒歩で登山口までアクセス(約35分)。または『伊江港』から『伊江島観光バス(上り)真謝入口行』に乗車して『知念商店前』で下車し、そこから徒歩でアクセスします。
自動車の場合:『伊江港』から県道180号線、県道225号線を経由して約7分で登山口に到着します。
《駐車場》
城山登山口駐車場
- 台数:約10台
- 料金:無料
- トイレ:あり
石垣島 野底岳(のそこだけ)

野底岳の基本情報
【山名】野底岳(標高:282.4m)
野底岳(のそこだけ)は沖縄県石垣島北部の野底半島に位置する標高282.4mの山です。山容はスライムの頭のように頭頂部分が突き出た独特の形をしています。この山は「野底マーペー」とも呼ばれています。その名前の由来は野底に伝わるマーぺー伝説です。この伝説は約300年前に野底村が開拓される際に琉球王朝によって行われた「道切り法」という制度により、黒島から野底へ強制移住を強いられたマーぺーの悲恋の物語です。恋人と離ればなれになったマーぺーはなんとか恋人の住む黒島を一目見ようと、野底岳の山頂をめざして必死に登りました。しかし、山頂からはそびえ立つ於茂登岳(おもとだけ)によって黒島をみることができず、悲しみのあまり岩になってしまったと伝えられています。「しま山100選」に選ばれている山でもあり、「野底富士」とも呼ばれています。
野底岳の見どころ・おすすめポイント

野底岳の山頂からは360度の絶景パノラマビューが広がっており、透き通ったエメラルドブルーの海や野底の街並み、手つかずの石垣島の大自然などのすばらしい景色を一望することができます。周辺にはマングローブの群落やサガリバナの群落、青の洞窟、石垣島鍾乳洞、美しいビーチなど見どころが満載です。野底岳からの絶景をたのしんだ後も、石垣島の大自然を堪能することができるいろんなスポットがあります。
野底岳おすすめの初心者ハイキングコース
野底岳の登山口へは空港から車を利用して、30分ほどで到着します。ハイキングコースは1時間程度で登ぼることができるロングコースと20分ほどで登ることができるショートコースの2つ存在しています。登山道は最低限の整備がされていますが、スコールなどの雨で地面がぬかるむ場所や急な勾配を登る場所もあり、短くても登りがいのあるハイキングをたのしむことができます。山頂の岩場は濡れていると滑りやすいので注意してください。
【登山口】
野底マーペー登山口(近道)
【アクセス】
電車・バスの場合:公共交通機関でのアクセスはありません。レンタカーなどでのアクセスをおすすめします。
自動車の場合:『新石垣空港』から国道309号線を経由して約31分で『野底マーペー登山口』に到着します。
《駐車場》
野底マーペー登山口付近駐車スペース
- 台数:約10台
- 料金:無料
- トイレ:なし
石垣島 於茂登岳(オモトダケ)

於茂登岳の基本情報
【山名】於茂登岳(標高526m)
於茂登岳(おもとだけ)は沖縄県石垣島にある標高526mの沖縄最高峰の山です。地元では「ウムトゥダギ」と呼ばれており、古くから於茂登の神「ウムトゥテラシィ」を祭る霊山として信仰の対象となっています。山の中腹には滝があり、「宮良川」や「名蔵川」といった川が流れ出る水の豊かな山です。ふもとから山頂付近までは主にイタジイを中心とした照葉樹林がジャングルのように生い茂っており、山頂付近は平らになっていて背の高い草地でリュウキュウチクなどに覆われています。全体的に展望はあまり良いとは言えませんが、山頂にある岩の上からは石垣島の大自然を一望することができる絶景の大パノラマが広がっています。
於茂登岳の見どころ・おすすめポイント

於茂登岳は手つかずの自然が多く残っており、特別天然記念物の「カンムリワシ」や「リュウキュウキンバト」、県指定天然記念物の「アサヒナキマダラセセリ」などの珍しい動植物が生息しています。また、北側には国定天然記念物の「荒川のカンヒザクラ自生地」があります。於茂登岳は国の名勝地としても知られており、川平湾とあわせて「川平湾及び於茂登岳」に指定されています。石垣島は沖縄本島よりも温暖な気候をしており、美しく透き通ったエメラルドグリーンの海や夜空に輝く満天の星、南国グルメなど見逃せない見どころがたくさんあります。
於茂登岳おすすめの初心者ハイキングコース
於茂登岳は登山道が整備されていて登山口から山頂までも約2km程なので、初心者や子供連れでも気軽にハイキングを楽しむことができます。登りがいのある勾配のきつい箇所もありますが、難しい場所はありませんので、ペースを保ってゆっくり登りましょう。山の中は天気によっては熱帯雨林独特の蒸し暑さを感じるので、水分補給はこまめに行いましょう。ハイキングコースの途中には滝がありますので、涼みながら休憩するには最適な場所です。
【登山口】
於茂登岳登山口
【アクセス】
電車・バスの場合: 『新石垣空港』の石垣バスターミナルから『東バス 米原キャンプ場線(系統番号11)』に乗車して『おもと』で下車します。そこから『於茂登岳登山口』までは徒歩25分ほどで到着します。
自動車の場合:『新石垣空港』から国道309号線、県道209号線を経由して約21分で『於茂登岳登山口』に到着します。
《駐車場》
於茂登岳登山口付近のスペース
- 台数:約5台
- 料金:無料
- トイレ:なし
沖縄には大自然を満喫できるハイキングスポットがたくさん!沖縄の山を歩こう
今回は初心者や子供連れのファミリーでも気軽にハイキングが楽しめるおすすめハイキングスポットとして城山、野底岳、於茂登岳の3つの山をご紹介しました。海のイメージが強い沖縄県ですが、大自然と素晴らしい海の景色を眺めることができる絶景ハイキングスポットがたくさんあります。沖縄県の山はどれも標高が高くないので、初心者でも安心してチャレンジすることができます。
ただし、沖縄の森林には毒をもつハブや虫、ヒルなども多数生息していますので、暑いからといって素肌を露出させるような短パンやサンダルはさけ、長袖を着るなどの対策をしっかりと行ってください。沖縄県にはまだまだ大自然の絶景を楽しむことができる山がたくさんあります。まずは、今回ご紹介した3つの山にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
※登山道の状況や交通網、また駐車場や関連施設などの情報は天候や災害によって変わっている可能性もあります。登山にお出かけの際は最新情報を公式HPなどでしっかりとご確認した上で計画的にお楽しみください。

筆者プロフィール:中土 剛志
株式会社センターグローブ代表。 SEOや記事制作の仕事に携わりながら、登山をライフワークとして楽しんでいます。
「日本山歩きのクエスト」は、登山やハイキングをもっと気軽に楽しんでほしいという思いから、自身の体験をもとに立ち上げたサイトです。
月に一度は山に足を運び、これまでに富士山や剣岳といった名峰にも挑戦してきました。
はじめて山歩きに挑戦する方にもやさしく紹介していますので、参考にして頂けますと嬉しいです。
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