
軽量コンパクトでしっかり暖かいダウンパンツは、秋冬登山にぴったりのアイテムです。選ぶときは保温性や重さ、生地の材質を確認すると、使いやすい1本が見つかるでしょう。
本記事では、ダウンパンツのメリットとデメリット、選び方、おすすめ製品を紹介します。
冬登山にダウンパンツは必須?メリット・デメリットを紹介

軽くて暖かいダウンパンツは、アウトドアだけでなく冬登山にも使えて、1着あると重宝するアイテムです。しかし、水が苦手という弱点も。
ここでは、ダウンパンツの購入前に知りたいメリットとデメリットを紹介します。
メリット1. 保温性が高い
ダウンパンツのダウンとは、あひる(ダック)やがちょう(ダック)のような、水鳥の羽毛のこと。ダウンには寒さで毛が膨らんで、たくさんの空気を包み込む性質があります。
この空気の層が体温の熱を逃さない役割を果たします。
メリット2. 軽量&コンパクト
原材料が水鳥の羽毛だから、ダウンパンツは暖かいのにとっても軽量。さらに、包み込んだ空気を圧縮して外に出せばコンパクトに収納できます。
携帯性に優れるため、荷物の量や重さにも気を使う冬登山にも最適です。
デメリット1. 水に弱い
ダウンは水に濡れると保温能力が落ちる性質があるため、雨の日の登山には適していません。
とはいえ、最近では撥水加工技術も進歩しているので、多少の水分は気にせず使えるダウンパンツも登場しています。雨や雪に濡れるなら、事前に防水対策を施しましょう。
デメリット2. お手入れは慎重に
ダウンパンツは水に濡れたまま放置するとカビが生える恐れがあるため、速やかに拭き取りましょう。
また、メーカーによってメンテナンス方法が大きく異なります。水洗いOKだと思って洗濯機で洗ったら、ダメにしてしまう恐れも。汚れやすい環境で使うなら、洗濯機で洗える製品を選ぶとよいでしょう。
冬登山に最適なダウンパンツの選び方6つのポイント

ダウンパンツを選ぶときは保温性や重さだけでなく、耐水性、耐久性、メンテナンス性など、着用後のお手入れのしやすさにも注目してみましょう。また、活動時か休憩時か、着用シーンによっても最適なタイプは異なります。
保温性
ダウンの暖かさはFP(フィルパワー)で計られ、600~700FP程度が温かく良質とされています。数値が高いほど品質も上がるため、厳しい寒さが予想される冬登山では、700~800FP程度のタイプを選んでもよいでしょう。
重さ
登山用のダウンパンツは250~300g程度の製品が主流です。また、ザックに入れるのであれば、スタッフサック(携帯袋)に入れたときの大きさも確認しましょう。
表地の材質
表地の材質により、耐水性、防水性、耐久性などに違いがあります。活動時に利用するなら、帯電気防止機能があると静電気を気にせず快適に着脱できます。
メンテナンス性
お手入れ方法は、自宅で洗濯できるものと、業者でクリーニングが必要なものに分かれます。さらに自宅で洗えるものの中でも、洗濯機が利用できるか、手洗いが必要か、脱水や乾燥機は利用できるかなどに違いがあります。
デザイン性
シルエットが細めか太めかだけでなく、ウエストはジッパーかゴム紐か、ポケットの有無、裾ゴムや股上の深さなども確認しましょう。また、パンツの上か下か、どちらに履くかでも必要な機能は異なります。
着用シーン
登山中の着用なら動きやすいものを、休憩中の着用なら暖かさ重視で選ぶとよいでしょう。また、登山だけでなく、カジュアルでも利用したいなら、デザイン性にも着目しましょう。
冬登山におすすめのダウンパンツ4選!軽量で暖かい素材のモデルを紹介

ここでは、冬登山におすすめのダウンパンツ4選を、おすすめポイントと併せて紹介します。
ザノースフェイス|アコンカグアパンツ(メンズ)

ザノースフェイスのアコンカグアパンツは、汚れを除去し高い保温性を発揮する光電子リサイクルダウンを使っているので、抜群の暖かさが持続します。
生地には撥水加工を施し、少しの雨や雪であれば対応できます。両脇のファスナーはフルオープンタイプで重ね履き時の着脱も簡単です。携帯袋も付属しています。
| FP(フィルパワー) | 重量 | 生地 | 
| – | 445g(Lサイズ) | ナイロン100% | 
| 中綿 | カラー | サイズ | 
| ダウン72%、レーヨン20%、フェザー8% | 1色(ブラック) | S、M、L、XL | 
ミズノ|ブレスサーモリフレクションギアダウンパンツ(ユニセックス大人)

ブレスサーモという体から発生する水分を吸収して温度を上昇させる発熱素材を使用した、ミズノのダウンパンツです。細身のシルエットなのでインナーにも最適、薄手で軽量なので普段使いもしやすいです。
ウエストはジッパー付き、サイズが合わなければゴムで調節も可能です。両サイドにはポケットもあるので利便性も抜群。
股上が深くて動きやすいので、活動時の利用にも適しています。
| FP | 重量 | 生地 | 
| 650fp | – | 表地:ポリエステル100% (身頃上部芯地:ブレスサーモ65% ナイロン35%)  | 
| 中綿 | カラー | サイズ | 
| ダウン90%、フェザー10% | ブラック | (メンズ)M、L、XL(レディース)WM、WL | 
ネイチャーハイク|ダウンパンツ(ユニセックス)

ネイチャーハイクのダウンパンツは、防水効果があり、登山でも中の羽毛が濡れる心配はありません。
高品質なグースダウンを使用し250gでありながら、800FPの暖かさが持続します。1万円を切る低価格で、コストパフォーマンスの高さも魅力。また、ウエスト部分には巾着弾性ウエストバンドを採用し、ウエストサイズを小さく履くこともできる。
さらに、手洗いで丸洗いできるので、汚れを気にせず気軽に使えます。持ち運びや保管に便利な、防水の収納袋付きです。
| FP | 重量 | 生地 | 
| 800fp | 250g(Lサイズ) | ナイロン100%(20D、400Tナイロン) | 
| 中綿 | カラー | サイズ | 
| 90%グースダウン | 1色(ブラック) | S、M、L、XL、2XL | 
まとめ
水鳥の羽毛を材料にしたダウンパンツは、羽毛がしっかり空気を包み込んで、軽量なのに暖かさが続きます。しかし、水濡れには弱いため、雨や雪の日に使うなら、表面に撥水加工が施されているか確認しましょう。
活動時も休憩時も、秋冬の登山はダウンパンツで快適に過ごしましょう。
    筆者プロフィール:中土 剛志
株式会社センターグローブ代表。 SEOや記事制作の仕事に携わりながら、登山をライフワークとして楽しんでいます。
「日本山歩きのクエスト」は、登山やハイキングをもっと気軽に楽しんでほしいという思いから、自身の体験をもとに立ち上げたサイトです。
月に一度は山に足を運び、これまでに富士山や剣岳といった名峰にも挑戦してきました。
はじめて山歩きに挑戦する方にもやさしく紹介していますので、参考にして頂けますと嬉しいです。

